ブログTOPに戻る

新潟県新潟市・新発田市の印刷会社・(株)福島印刷のブログです。

ちまき

知人からちまきをいただきました。
新潟でちまきというと、もち米を笹などで巻いて蒸したものです。
中国地方出身の私は、ちまきというとお菓子だと思っていたので、最初はびっくりしました。中身はもち米で腹持ちもいいので、お昼ごはんにもなります。
今回いただいたのは、村上市の方が作られたちまきでした。
ネットで調べると、灰汁(あく)笹巻きとして紹介されていました。
サザンカの根を焼いて作った灰汁を混ぜ、もち米を蒸したものだそうです。
今回は灰汁は省略し、タンサンを混ぜて作ったということでした。色はクチナシでつける場合もあるようです。
鹿児島にもこれに似た「あくまき」があり、一方で村上市よりも少し新潟市寄りの新発田市のちまきは、正三角形で色はついていないことが多いといいます。
ネットで調べたちまきの情報によると、世界中に類似料理があります。
所変われば変わるちまき。その違いと普遍性を面白く感じました。
来年の節句には作ってみようと思います。
timaki
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

ひとりオーケストラ

調べ物をしていて、秋に私の故郷の山口で開かれるコンサートの、チラシを目にしました。
被災地にエールを送るチャリティーコンサートです。「第九を歌う会」の主催で、チラシでは合唱の参加者を募集していました。
プログラムの中の二曲に、「演奏『神田将』」とあるのに目を引かれました。
神田将(ゆき)さんは、一人でオーケストラに迫る演奏を実現する電子ピアニストです。以前、テレビで見たことがあります。いわゆるエレクトーンは、最近の電子技術で飛躍的に進化していますが、表現力の豊かさで聴衆を圧倒するアーティストです。
演奏されるうち「大地讃頌」は、「混成合唱のためのカンタータ 土の歌」の最終楽章。中学校の合唱コンクールなどでおなじみの曲で、自然への敬愛にあふれた歌を懐かしく思い出しました。
ところで神田将さんのことをあらためて調べていたら、今年の春、新潟の五頭温泉で行われたディナーショーの記事にヒットしました。故郷のコンサートを調べていて「新潟」の文字に当たる小さなご縁は、なんだかうれしいものです。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

マリンバの音色

東京でマリンバ教室を主宰している知人から、コンサートのご案内をいただきました。
6月4日に糸魚川で行われる「弁天岩マリンバコンサート」です。パンフレットによると、弁天太鼓や地元の中学生との共演も予定されているそう。子連れなので残念ながら見送りますが、ご案内をうれしく受け取りました。
マリンバとは木琴の一種で、音板の下に共鳴用のパイプがついています。木の自然の音の響きは癒し効果もうたわれ、最近はソロ楽器としても注目されています。
この知人は、マリンバを通じた日中友好に力を注ぎ、訪中公演も重ねています。たおやかで、マリンバの音色そのままの癒しの雰囲気の漂う女性でしたが、バイタリティのある人でした。
マリンバではさまざまなジャンルの曲が演奏されますが、私が好きなのは「瑶族舞曲」です。もとは中国の管弦楽曲でヤオ族の伝統音楽に着想を得たものとされています。
非常に民族的で古きよきものを思い起こさせる「瑶族舞曲」。知人の姿に重ねて、そのメロディを懐かしく思いだしました。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

故郷再発見

実家の父から荷物が届きました。
野菜やお菓子とともに、木工細工のSLが入っていました。
息子のおもちゃに、ということです。
最近、山口市の重源の郷(ちょうげんのさと)に行ったときに買ったと言っていました。
重源の郷とは、源平の戦いで焼き打ちにされた東大寺再建の責任者を命じられた重源上人ゆかりの地です。
重源はこの地で用材切り出しの任務にあたりました。
今は竹細工やそば打ちなどもできる体験交流施設となっています。
故郷でありながら、名前を知っているだけで、実は行ったことがありません。
離れてみて、故郷には魅力ある場所が多々あったのだと今にして思います。
荷物の箱から出てきたSLに息子は「ほおーっ」と大きな目をまんまるにして驚き、早速抱きかかえて駆けまわっていました。
遠い旅をしてきたSLを見ながら、いつか息子と父とともに、この地を訪れたいと思いました。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

友来る、カニも来る

遠来の友を迎えました。
以前の勤め先の後輩で、友人であり、妹のようでもあり、公私にわたる付き合いを続けて十年になります。
一緒に面白い仕事をしては飲み、夢を語っては飲み、日々に疲れては飲み。
お互いにその会社をやめることなど想像もしませんでしたが、彼女も先ごろ退職し、結婚しました。
駅に迎えに行って自宅に戻ると、カニが届いていました。
見たことがないほど大きく、立派な毛ガニです。
送り主は二人の以前の上司。「思い出話をしながら味わってください」とメッセージがありました。
北海道で初めて勤めたとき、居酒屋で出てきた毛ガニに「本当に毛が生えてる!」と驚いたことを懐かしく思い出します。
カニをいただきながら、夜は枕を並べて修学旅行の夜のごとく、近況を尽きることなく語り合いました。
「お互いに幸せで良かったね!」と帰り際に涙ぐんでいた彼女。「オバサンになって涙腺が弱くなったかね」と大笑いしながら、爽やかに去って行きました。

かに
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

ポールラッシュ

バレエ団が被災地を慰問して、野外公演を行うーという記事を新聞で読みました。
公演するのは東京のバレエ団、シャンブルウエスト。
山梨・清里の風物詩であるフィールドバレエの公演を長年、続けているところです。
4トントラックに世界最大級のオルゴールを積み、自動演奏に合わせてバレリーナが踊るというもの。被災地を20か所以上回るということでした。
ところでこの企画には「ポールラッシュ」という名前がつけられていて、目を引きました。
米国の牧師だったポールラッシュは関東大震災後に日本のキリスト教団体の再建のために来日。第二次世界大戦後に再来日後は、日本の復興のために清里高原で開拓支援に取り組み、日本で亡くなりました。「清里の父」と呼ばれます。
日本が国難から立ち上がるために一生を捧げた親日家の名を冠すこの企画に、関係者の思いを感じました。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

モッタイナイ

新発田市の飲食店で食事をした際、入口やメニューに「当店はモッタイナイ運動に参加しています」の表示がありました。
新発田市では「食の循環しばたモッタイナイ運動」を行っています。以前、HPなどで見かけて記憶にありました。
家庭、学校、事業所で食べ残しを減らし、生ごみの抑制・減量につなげるというもの。この飲食店も運動の協力店のようで、食べ切ることができるようにご飯量が調整できる旨が書かれていました。ここでは行っていませんでしたが、持ち帰りに対応できる店舗や宴会で料理を残さないために、最初に食事を味わう時間をつくるように呼びかけているお店もあるそうです。
社会に出た十年と少し前、バブルは崩壊していましたが、居酒屋などで大量に注文し、食べ残しがたくさん出ても平気なグループを散見し、衝撃を受けました。あれはひとつの時代の空気だったように思います。
「モッタイナイ」の言葉が流行となった時期もありますが、今はさらにそれを超えて、ひとつひとつの命を丁寧にいただくことが静かに定着しつつあるという感じがします。森羅万象に命が宿ると考え、それを慈しんできた日本人の心に、回帰しつつあるのでしょうか。
新発田市の取り組みは、どれくらいのごみの減量につながったのか、顧客からどんな反応があったのか、その成果が知りたいところです。呼びかけるだけでなく、確かに結果につなげてほしいと思います。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

スターバト・マーテル

震災や原発事故などで外国人の国外退去が伝えられる中、4月下旬に札幌で行われた札響のコンサートで、チェコ人の首席客演指揮者、エリシュカが予定通り出演した、という新聞記事を読みました。
演奏されたのは、ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」。
カトリックの聖歌です。
「悲しみの聖母」を意味し、十字架にかけられたわが子の死を嘆き悲しむ聖母マリアをテーマとしています。
ドヴォルザークは長女を幼くして亡くしたときにこの曲に着手し、相次いでさらに二人の子を失ったあとに完成させたと言われています。
以前から決まっていたプログラムではありますが、震災で亡くなった多くの人への祈りとなりました。
震災後、これまで以上に心に静かに響く曲です。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

旅先の出会い

今年の連休は、家人の祖母を埼玉に訪ねました。
九十余歳、一人暮らし。
変わらず元気でした。
この欄でも何度か書きましたが、大正生まれ90代の底力を感じます。
宿泊は埼玉のビジネスホテル。
簡素でリーズナブルですが、子供連れには便利な和室があります。
家人が「ネットで口コミ評価が高い。おかみさんが素晴らしいらしい」と予約してくれました。
そのおかみさんは笑顔が素敵な壮年女性。
「混みませんでしたか」
「よく眠れましたか」
気遣う表情は眉根を寄せて本当に心配そう。「大丈夫です」「よく眠れました」と答えると、晴れ晴れと「ああ良かった」のお顔。
心から親身になっての接客に感動しました。
「子育ては楽しいから頑張って下さいね」と別れ際に背中をたたいてくださったその手の温かさが、今も残っています。
旅先の素敵な出会いでした。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

本の意味

「断捨離」のお話の続き。
今回、本を整理し、約40冊を古書として引き取ってもらいました。
手に取って、この本を使うのはどんな時?と考えるのが第一段階。
次に、本以外でその情報を得られないのか?と考えます。
そうすると、私の書棚の半分以上を占める実用書は不要になってしまいます。
たいていのはインターネットで、しかも最新の情報を得られるからです。
実用書で辞典的な性格を持つものは、頻度は少なくても便利なので手元に残しましたが、大幅に減らしました。
整理しながら、10年ほど前、ライター業の先輩に「電源がなくても調べて原稿が書けるようにスクラップだけは作っておけ」と言われたことを思い出しました。
それは一理あるとはいえ、整理に膨大な時間がかかり、しかもスペースを取り、検索システムを持たないアナログな情報は、私の手元に確実に少なくなっています。それともいつか、何かと引き換えにしていることに気付かされるのでしょうか。
一方で迷いながらも今回もたくさん残したのは小説類。こちらは電子書籍化が進んでも、ゆったりと紙のページをめくる至福に代わるとは、今のところ思えないでいます。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -