本を選ぶ
2010.05.14 Friday 07:48
以前の職場の同僚の奥さんから何年かぶりにメールで連絡がありました。
近況とともに書いてあったのは「子供がちょっとだけ手が離れて何か本を読みたいのですが、読書が苦手です。どんな本を読んだらいいかお勧めはないですか」という内容でした。
お勧めの本はいくつかあるのですが、明らかにニュアンスとしては小説を読みたいという雰囲気。自分の手持ち以外にも、新潟市内の大きな書店でいろいろ吟味して、かれこれひと月ほどたちます。
本の良しあしは感性に大きく左右されるので、自分がいいからといって簡単に勧められないのが難しいところです。書店業界なども巻き込んで一時期、さかんにPRされた「本を贈る日」がいまひとつ定着しなかったのは、やはり気軽にプレゼントできないものだからだと思います。
というわけで選ぶ過程で今読んでいるのは、庄野潤三氏の「せきれい」。子供たちが独立し、山の上の家で過ごす老夫婦の物語です。花を愛で、童謡を夫がハーモニカで吹き、それに合わせて妻が歌うーそんな穏やかな日常の風景がつづられています。
ピアノの上に飾った両親の写真に、いただきもののおいしいカレー缶でつくったカレーライスを供え、早く味をみたいのだけれども「あんまり早く下げては仏様が食べられないよね」と下げようとした手を止めるシーンが好きでした。
そろそろお勧めの本を書いた手紙と、何か一冊プレゼントしたいと思っていますが、こんなわけでもう少し時間がかかりそうで、それはそれで楽しんでいます。
近況とともに書いてあったのは「子供がちょっとだけ手が離れて何か本を読みたいのですが、読書が苦手です。どんな本を読んだらいいかお勧めはないですか」という内容でした。
お勧めの本はいくつかあるのですが、明らかにニュアンスとしては小説を読みたいという雰囲気。自分の手持ち以外にも、新潟市内の大きな書店でいろいろ吟味して、かれこれひと月ほどたちます。
本の良しあしは感性に大きく左右されるので、自分がいいからといって簡単に勧められないのが難しいところです。書店業界なども巻き込んで一時期、さかんにPRされた「本を贈る日」がいまひとつ定着しなかったのは、やはり気軽にプレゼントできないものだからだと思います。
というわけで選ぶ過程で今読んでいるのは、庄野潤三氏の「せきれい」。子供たちが独立し、山の上の家で過ごす老夫婦の物語です。花を愛で、童謡を夫がハーモニカで吹き、それに合わせて妻が歌うーそんな穏やかな日常の風景がつづられています。
ピアノの上に飾った両親の写真に、いただきもののおいしいカレー缶でつくったカレーライスを供え、早く味をみたいのだけれども「あんまり早く下げては仏様が食べられないよね」と下げようとした手を止めるシーンが好きでした。
そろそろお勧めの本を書いた手紙と、何か一冊プレゼントしたいと思っていますが、こんなわけでもう少し時間がかかりそうで、それはそれで楽しんでいます。